2016/09/17

マダム

先日、なんか目がかゆいな〜と思っていたら、そのうち目がヒリヒリして開けられなくなったので、ビックリして眼科に行くことにしました。
眼科なんてめったにいかないのですが、5年くらい前に行った近くにある眼科の診察券をもっていたので初診代とられないですむかな、と思いそこに行くことにしました。
近くだった、ということ以外場所も詳しく思い出せなかったので、ネットで調べてみたところ、私の記憶の奥深くにある、かつて訪れたあの眼科と外観が違うような・・・。なんか邸宅風の門構えになっている・・・。
私がかつて訪れたあの眼科は、ちょっとしなびた、古っぽい、ま、良く言うと昔からやってそうな感じのところだったと記憶しており、中に入ると古っぽい診察室で、中年の男性の先生が見てくれたように覚えていました。
しかし、ネットでみたその眼科は「院長ご挨拶」みたいなところに女性の先生が・・・。ん?名前は一緒だけど違うところなのかな、と思い、診察券の電話番号や住所と見比べてみましたが、全く同じ。記憶が違っているのかな・・・と思いつつ、ま、とにかく行ってみることにしました。

邸宅風の門構えをくぐり抜けると、中はしゃれたホテルのような感じになっていて、「こんなところ絶対に来た覚えは無い」と思いましたが、おそるおそる診察券を出してみると、「はい。ありがとうございます」と受け取ってもらえたので、どうやらこの眼科で間違いない様子・・・。全くもって信じられませんでした。
「リニューアルしました?」って聞きたかったですが、そういう雰囲気じゃなかったので聞けませんでした。
奥を見ると、先生らしき男性が数名見えたので、以前より事業拡大したのかな、などと考えつつ自分の名前が呼ばれるのを待っていると、いよいよ私の順番がきました。
記憶にある男性の先生がみるのかな、と指示された部屋に入ると、薄暗い中にいたのは、そう、ネットで見たあの「院長」。マダムっぽい感じの品と貫禄のある方で、「はい。どうぞ」とやさしく迎えてくれました。
マダムに指示されるままにしていると、マダムがグッと私のまぶたをひっくり返し、「しっしんがあるわよ。ほら」と私のまぶたを画面に拡大して見せてくれました。「反対側も見ましょう」といって、おもむろにまたグッとまぶたをひっくり返され、「ほら、こっちはキレイ。違うでしょ」と言われ、実際よくわかりませんでしたが、優しいマダムに「そういわれれば、そうかもしれません」とつい言ってしまいました。
小学生の頃、まぶたをひっくり返して変な顔するのが流行った時でも、痛くてうまくひっくり返すことができなかったので、今まで生きてきてたぶん初めてまぶたひっくり返しました。痛くなかったんですが、「え!?今ひっくり返した!?」とビックリして、しばし現実を受け容れられませんでした。(そんなにショック!?)

ということで、目がヒリヒリしたのは上まぶたの裏に湿疹ができてたから、ということで診察終わり、かと思っていたら、マダムがじっと私の記入した問診票を見て、「もうすぐ、老眼が来るわね」と言いました。

・・・マダム、そんなことまで教えてくれるの?

「そうなんですか?」というと、「でも、あなたの視力なら、ちょうど良く見える時期がしばらくあるから、老眼になるまではもう少し時間があるかもね。」と教えてくれました。主訴と関係ないことを急に言われて「?」という感じでしたが、なんか、人を安心させる言い方のできるマダム。眼科と関係ないことまで相談しそうになりましたが、そこはグッとこらえて、帰ってきました。

私がかつて訪れたときにはマダムはいなかった。こんな方には会っていなかった、と思います。でも、また目が痛くなったらマダムのところに行こう!と思える女性でした。

私もそんなマダムになりたいなぁ。

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